友人にも好評で、誇らしい気持ちになれました!
正直に言うと、私は漬物にそこまで強いこだわりを持っていませんでした。
食卓に出れば食べるし、なければ特に気にしない程度。
しかし、去年の秋に実家へ帰ったとき、母が用意してくれた食卓に並んでいたのがニシダやのしば漬けでした。
普段なら「漬物か」と軽く箸を伸ばすだけの私が、そのときは思わず手を止めて噛みしめるように味わったのです。
一口食べた瞬間、驚きました。酸味が強すぎず、程よい塩加減で、ご飯が進む進む。
しば漬けってこんなに奥行きのある味だったのかと感心しました。
母は特に説明もなく「美味しいでしょ」と笑っていましたが、私の中ではその小さな一皿が妙に記憶に残りました。
それからというもの、仕事帰りにスーパーで漬物を買うことが増えたのですが、正直どれもピンときません。
塩気が強すぎたり、酸っぱすぎたり、香りが人工的に感じたりして、あのときの感動には到底届かない。
やっぱりニシダやの味じゃないと満足できないのだと気づき、思い切って自分用に取り寄せてみたのです。
届いた箱を開けたとき、まず感じたのは丁寧な包装でした。
京都らしい落ち着いた雰囲気で、ただの食品というより贈り物のような印象。
冷蔵庫に入れておくのがもったいないくらいで、箱を開けるだけで少し特別な気持ちになりました。
味はもちろん期待通り。
特にしば漬け風味のおらがむら漬はクセになる旨味があり、白米だけでなくお茶漬けやおにぎりの具にもぴったりでした。
個人的に気に入っているのは、漬物が脇役で終わらないところです。
休日の昼に冷たいそうめんを茹でて、薬味代わりにニシダやの漬物を細かく刻んで添えたら、それだけで立派な一品になりました。
友人を招いたときも同じように出したら「これどこの?」と聞かれ、ちょっと得意な気分になったほどです。